Citizen (シチズン) HP
(2004/1/3, 2004/4/26, 2007/9/4)
言わずと知れた,日本の時計メーカーです.クォーツ・ムーブメントの生産量は世界第一位です.
現在のシチズンは絶好調だと個人的には思います.電波時計エコドライブという究極の手間要らず時計を出した後,ケースのSS化と薄型化に成功し,もうすぐ「エクシード」からさらに薄型の電波時計が販売されるとのこと.また,「カンパノラ・コレクション」では,クォーツコンプリケーションと手間がかかった美しい文字盤に挑戦し続けており,「ザ・シチズン」では,10年間無償保証と生涯修理対応という画期的なアフターサービスに挑戦しています.また,マイナーですが,洗濯機で洗える「ウォッシャブル・ウオッチ」では,クォーツで,秒針の5振動連続運針を実現しています.
セイコーと異なり,技術革新をクォーツだけに絞っている点も,企業姿勢としては潔いと感じます.2003年には超小型クォーツムーブメントを5つ搭載した「ミーム・オブ・シチズン」を発表しましたし,エコドライブや電波時計の進化も止まりません.もう,やりたい放題といった感じです(^^)...
時計に興味がない人に真っ先にお薦めできる時計はやはりエクシードのエコドライブ電波時計でしょう.私も,電波時計ではありませんが,エクシードのユーロスに欲しいモデルはあります.
私自身,シチズンは企業姿勢,開発力,企画力といった点にものすごく魅力を感じます.ただ,機械式時計好きの私としては,シチズンのよさは分かっていても,なかなか実際に購入するまでには至りません(^^;;;)...ごめんなさい,シチズンの皆さん
m(_"_)m...(2004/4/26)
さらに,最近では,「クォーツ・コンプリケーション」を推し進めており,「カンパノラ」にさまざまな魅力的な文字盤の限定品を出してきました.それから,文字盤に星座盤を入れた「コスモサイン」も復活しました.
上に書いたこととも重複しますが,セイコーが機械式クロノグラフになりたがっているスプリング・ドライブ・クロノグラフを出す一方で,シチズンはクォーツ以外には全く目も触れようとしません.そういう部分は軸が全然ずれない時計作りをしていると思います.(2007/9/4)
Skeleton (スケルトン)
Ref. 824121K
GPケース(真鍮製)/革ベルト/径34mm/厚さ8mm/手巻き
現行では機械式時計をほとんど作っていない,シチズンの手巻スケルトンです.2004年に購入しました.スケルトンは元来好きではないのですが,あまりの安さに思わず手を出してしまいました(^^;;;)...
ケース素材は真鍮で,それに金メッキが施されています.ムーブメントも金メッキ仕上げです.リューズには飾り石も入っています.ローマ数字インデックスはベゼルに刻印されています.画像で見るよりも,実物はそれほど高級感はありません(^^;;;).ベルトは純正品かどうかは不明ですが,
裏のガラスと香箱の刻印から,ムーブメントの組み立ては台湾で,ケーシングは日本だということが分かりました.また「since
1930 CITIZEN」と裏のガラスに刻印されているので,もしかしたら,シチズンの創立50周年(1980)とか60周年(1990)を記念したモデルなのかもしれませんが,結局のところ,分かりませんでした.
ちなみに,シチズンは,70年代にもブラック仕上げのスケルトン(手巻・自動巻)を出していました.ただ,この時計はその時期の時計ではないと思います.
ムーブメントはシチズン製の手巻 Cal. 8234A です.17石で6振動です.スケルトナイズされる前は,テンプ受けと輪列・香箱受けの一体型の受けを持つムーブメントだったことが分かります.しかも,香箱は受けと地板に挟まれています.また,輪列から判断すると,おそらくセンターセコンド用です.耐震装置はシチズン独自のパラショックのようです.
テンプは7時位置で,これは現行のミヨタの自動巻と同一です.また,シチズンが1993年に発表したエクシード25周年モデルの手巻ムーブメントは,17石の8277Aと8278A,それから19石の8279Aの三種類で,ムーブメントごとに100本ずつ限定で製造されました.8234Aの受けの形と輪列は,8277Aによく似ています.ですので,キャリバー番号と形状から,8234Aはそれらの前の世代のムーブメントだと思います.
Titanium Automatic WR 100 (チタニウム・オートマチック・WR 100)
Ref. 824156
チタンケース/チタンベルト/径36mm/厚さ8mm/自動巻き
80年代に国内向けに販売されたと思われる,チタンケース・ブレスの100m防水自動巻の時計です.同じケースのエクシードも存在したそうです.小振りでスタイリッシュなダイバーズが欲しくて,2007年に入手しました.
購入動機はずばりデザインです(^^).独特の形で先が金色になっている針,突起が付いたベゼル,グレーにアップライトインデックスの文字盤を備えた,スタイリッシュな時計です.ブレスも「H」の文字を模ったものになっています.
チタンだけに質感は今一つですが,かなり軽い時計です(^^).
ムーブメントは,シチズン(ミヨタ)製 Cal. 8500 です.現在のミヨタ Cal. 8502 の前身だと思います.21石,6振動です.一方向巻き上げのため,巻き上げ効率はよくありませんが,そのために手巻機能が備えられています.7時位置のテンプが特徴です.
この時計,100m防水を謳っている割には,非ねじ込み式リューズですし,シースルーバックですし,その防水性能はちょっと怪しいかなぁ(^^;;;)?ただ,この時計を着けて「海に入ろう」なんて人はいないでしょうから,そういう意味では生粋の「陸ダイバー」なのかもしれませんし,だからこそのこのスタイリッシュなデザインだと思います.
今,シチズンは,国内向けには全く機械式時計を作っていないようですが,海外製であればいくつかあります.それは復刻版7とダイバーズが有名だとは思いますが,このようなノーブルなモデルも是非とも作って欲しいものです.(2007/9/5)
Trans Continents / Minutes Repeater
(トランス・コンチネンツ / ミニッツリピーター)
Ref. TQA98-4471 SSPD
SSケース/SSベルト/ケース径40mm/厚さ11mm/クォーツ
1999年に500本限定で発売されたトランス・コンチネンツの時計です.ムーブメントがシチズン製なので,こちらに入れました.
今となっては,シチズンやシェルマンを始め,色んなメーカーからクォーツのグランドコンプリケーションやミニッツリピーターが出ていますが,1999年当時はクォーツのミニッツリピーター付きの時計は,シェルマンのグランドコンプリケーションとこれしかなく,クロノグラフは個人的にはどうでもよかったのと価格的魅力からこちらを購入しました.ちなみに,永久カレンダーです.
文字盤は銀色で針は紺色です.針と同色のドットインデックスもなかなかです.3時位置にスモールセコンド,4時位置に24時間計,7時位置に第二時間帯表示,10時位置に曜日表示となっています.日付はセンターのポインターデイト,ミニッツリピーターは2時位置のプッシュボタンで呼び出します.
ミニッツリピーターは本当におもしろいです!また,アラームが3パターン設定でき(しかも音色はリピーターの音を利用),第二時間帯までも設定できます.日付変更時には,24時間計とデイ表示がレトログラードで切り替わるところもなかなかです.
精度は,クォーツにしてはあんまりよくないと思います.また,非常に重いのと,ベゼルに非常に傷が入りやすくかつ目立つのが難点です.(2004/1/3)
ものめずらしさに任せて,最初はずいぶんとリピーターやアラームで遊んでいましたが,使っていると,意外と飽きるのも早いです(^^;;;)...ですので,最近は全く使っていません.
そういう状況で電池が切れたので,金子時計店経由で,金子さん所有の同一モデルと一緒にシチズンへ電池交換をお願いしました.すると,「オーバーホールが必要です」という回答が...金子さんが「使っていないのにオーバーホールが必要なはずはない!」と主張し,電池交換料金でオーバーホール込みの電池交換をしていただきました(^^).(2007/9/5)